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2003年10月08日 更新

建築・住宅を建てたい方へ−知っていただきたいこと 2

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知っていただきたいこと−目次
| 1.はじめに | 2.気持ちよく過す | 3.コンセプト | 4.構造1 |

気持ちよく過ごす

「気持ちよくすごせる」建築とはどういうものでしょう。それを見つけるのが設計の作業で、設計者の腕の見せ所でもあります。「気持ちよくすごせる」建築は、たくさんの要素が関係しあってできています。
その要素を二つのグループに分けて考えてみたいと思います。そのグループを表すのに相応しい言葉を見つけるのは難しいですが、「機能性」と「空間の豊かさ」という風にとりあえず呼ぶことにします。

機能性

機能性は、建物が建っていて、そこで人が生活や仕事をするために必要な要素です。例えば次のような項目が挙げられます。

構造…荷重や地震、風などに耐えうるように
設備…空調・照明・通信・防災機器・お風呂・キッチンなど
断熱性…断熱性は空調費とも関係しています
遮音性…建物内の部屋どうしや、建物外への音の影響に配慮が必要
コスト…イニシャルコストだけでなく、光熱費や、生活スタイルの変化に伴うリフォームも含めたランニングコストも考慮しましょう
風通し…通風を考えたプランに。空調ばかり頼らず快適に
採光…どの方向にどんな大きさの窓をとるか、1日のうちどれぐらい日があたるのか
適切な広さ…ただ広ければいいのではなく、快適な広さを

これらは、いわば、必要最低限の要素です。しかし、残念ながらおざなりにしたり、勉強不足だったりする工務店や建築士がいることも事実ですので、施主側も勉強して知識を増やしましょう。個々の内容につきましてはこれから少しずつホームページに追加していこうと思います。
一番目に見えて分かりやすいので、大抵の人はこれだけで比較してしまいがちです。住宅のパンフレットにも数値化した情報を載せやすいので、説得しやすい材料と思います。

豊かな空間

「豊かな空間」ってどんなものか、なかなか定義しにくいですが、そこにいると嬉しくなったり、落ち着いたり、宗教施設なら崇高な気分になったり、人の心に影響を与えて感動させる空間といえるのではないでしょうか。なぜかははっきり分からなくても、そういう気持ちになる場所というのは皆さんお持ちだと思います。
どういう要素が人の心に影響を与えるでしょうか。

施主の特性…どんな人が、誰と、どんな風にすごしたい場所なのか。
場所の特性…建物はそれ1つだけ考えていてはだめです。どんな場所に立つのか。その風土に合った建て方、つまり材料や工法、デザインがあるはずです。その場所の文化、気候、その敷地周辺の状況(山や川、海や神社やお買い物場所や遊び場所等々)を考慮する。また、外と内のつながり方{通風、採光、景色}、外からどう見えるのか、等。
素材…同じプランでも素材でかなりかわる
デザイン…好みは人それぞれですが、私は、不必要なもののないシンプルな美しさを好みます。

思いつくまま挙げましたが、この他にもあると思います。またここで「機能性」と「豊かな空間」の二つのグループに分けましたが、厳密に分離されるものではなく、多くの項目が両方のグループに関係しています。例えば照明は機能性が大切であることはもちろんですが、空間を演出する役割もあります。

適切な広さも、その中で合理的に作業することができるという意味で機能性に入れていますが、空間の豊かさに大いに関係します。茶室の見学会に時々行くのですが、以前国宝の茶室に入れてもらったことがあります。2畳しかない、狭い空間ですが、すっぽり自分が納まってしまってなんとも快適なのです。様々な工夫があって、例えば亭主と客の場所は天井の高さや仕上げ材・方法を変え、一本の柱を立てて、別の空間にしていたり、客の顔を照らすための窓、亭主の手元のみを照らす窓、外の緑を効果的に見せる窓など、計算された窓がいくつかあいていたり。いろいろな要素が関係しあって本当に豊かな空間でした。空調がきいていても、ただ、だだっ広くがらんとして窓もない場所は、空間の豊かさが感じられず、必ずしも快適でないと思います。

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